Let’s feel Ushimado through seeing, listening, walking and making(2024)

『牛窓五感―見て,聞いて,歩いて,動いて感じた二年間の記録』牛窓ラボ活動報告書

ushimado.labo は牛窓地域の調査・ 研究を行う研究チームであり、住まい・まちづくりの研究・ 実践をしてきた京都大学大学院人間・環境学研究科准教授の前田昌弘と、岡山を拠点に既存ストッ クの活用や場づくりの実践を行ってきた株式会社ココロエ一級建築士事務所の片岡八重子が 2021 年に立ち上げ、活動がスタートした。私たちの手探りの活動も2年間で多岐に渡った。活動や調査については「語る」「歩く・見る・調べる」「手を動かす」「町の見方を変える」という言葉で括りまとめた。またラボに関連した出来事や視察先から得た知見はコラムとして挿入している。穏やかな瀬戸内海の景色を背景に多くの人に話を聞き、路地を歩き、数値データだけでない、我々ラボメンバーの感覚的な部分も多い報告書となった。

Revisiting Ushimado: ushimado.labo 2022 Annual report(2023)

『牛窓再読』ushimado.labo 2022年度活動レポート

瀬戸内海に古くからあるちいさな港町・牛窓。交通の便が良いとは言えず、不動産流通を促す仕組みが整っている訳でもないこのまちに、人びとは何故こうも引き寄せられるのか。その理由となっている様々な側面を「住み継ぎ」という言葉を手がかりとして知ることで、このまちに感じる奥深さの一部が現れてくるのではないかと想像した。
私たちがこの調査で行おうとしているのは、それらを解明して分かりやすい言葉にまとめることではない。長い時間軸のなかで、人の営みや暮らしがまちを創り、コミュニティを形成し、景色を残し、未だ多様な経歴を持つ人たちを寄せ付け、受け入れるまち牛窓を「再読-Revisiting」することで、我々がこれから生きていく世界の「灯」を見つけることである。

Ushimado-gatari vol.2(2023)

『牛窓がたり』第2号

牛窓のまちに関わる人びとを介して,かつて瀬戸内海の要衝として栄えた港町・牛窓について深く理解することを目的としたインタビュー集の第2号です。まちを通して,私とはなにか,私たちのコミュニティとはなにか,対話の媒体となることをめざしています。

This is a collection of interviews aimed at gaining a deeper understanding of the port town of Ushimado, which once developed as a economic and culutural cvore on the Seto Inland Sea, through the people involved in the community of Ushimado. It aims to be a medium for dialogue about what I am and what our community is through the community.

Ushimado-gatari vol.1(2022)

牛窓がたり 第1号

牛窓のまちに関わる人びとを介して,かつて瀬戸内海の要衝として栄えた港町・牛窓について深く理解することを目的としたインタビュー集です。まちを通して,私とはなにか,私たちのコミュニティとはなにか,対話の媒体となることをめざしています。

This is a collection of interviews aimed at gaining a deeper understanding of the port town of Ushimado, which once developed as a economic and culutural cvore on the Seto Inland Sea, through the people involved in the community of Ushimado. It aims to be a medium for dialogue about what I am and what our community is through the community.

Questionnaire Survey on Jizo-Bon (Response to COVID-19) (2022)

地蔵盆に関するアンケート調査(新型コロナウイルスへの対応)実施中 *画像をクリックすると回答フォームへ飛びます(回答の受付を締め切りました)

地蔵盆は近年、地域コミュニティ活性化への寄与という点から再評価されています。このアンケートは,昨年度に引き続き,京都市における今年の地蔵盆の実施の可否を含めたご予定や近年の状況についておたずねし,地蔵盆の現状と課題を把握することを目的としています。今後,影響が長期化することも予想される新型コロナウイルスへの地蔵盆を含む地域活動の継続方法を検討することに役立てていきます。

アンケートの対象: 京都市内で地蔵盆を開催している地域(町内)や団体であり、 今年の地蔵盆の開催者(地蔵盆の世話役、町内会・自治会の役員など)

回答期限:2022年8月10日 → 8月20日(期間延長)(回答の受付は締め切りました)

*セミナーの紹介) 京のまちづくり史連続講座 第3回「地蔵盆とまちづくり」  京都市景観・まちづくりセンター オンライン(ZOOM)開催 景観・まちづくり大学 2022/8/5(金) 19:00~20:30

*新聞記事紹介) 「途絶えると復活難しい」どうする京都市の地蔵盆 地域への影響は 研究者に聞く,京都新聞 8月9日朝刊

アンケート最終結果(自治会・町内会&NPOおうえんポータルサイト)

Community disaster mitigation map in Yurin District, Kyoto (2018)

有隣学区 防災まちづくりマップ

都市計画で「密集市街地」と呼ばれるエリアには近代以前からの建築・空間が残され、そこに暮らす人々とともに都市の生活文化を現代に伝えている。しかし、密集市街地は近年、災害に対する脆弱性から更新の対象とみなされることがしばしばである。京都市下京区・有隣学区において、町家、路地、地蔵盆等といった資源の分布、および避難施設・設備の所在を、住民を中心に構成される「まちづくり委員会」メンバーが自ら調べ、防災まちづくりマップとして視角化した。防災まちづくりマップは、しばしば相克する密集市街地の「生活文化」と「災害安全性」を両立したまちづくりを進めるための第一歩である。また、紙版の地図だけでなく、オリジナル地図のオンライン共有プラットフォームと連携することで、ネットワーク上でも閲覧・編集可能とし、学区の防災訓練等でも活用されている。

The area called “dense urban area” in urban planning retains the architecture and space from the modern age, and conveys the life culture of the city to the present day with the people living there. However, in recent years, dense urban areas are often regarded as targets for renewal due to their vulnerability to disasters. In Yurin school districts, Shimogyo-ku, Kyoto City, members of the “Machi-zukuri Committee”, which is composed mainly of residents, investigate the distribution of resources such as kyo-machiya, alleys, Jizo-bon and the location of evacuation facilities/equipment, and visualized them as community disaster mitigation map. The map is the first step to promote a community development that balances the “life culture” and “disaster safety” of the often conflicting dense urban areas. In addition to the paper version of the map, it can be viewed and edited on the network by linking with stlory (the online sharing platform for the original map), which is also used in community disaster mitigation training.

(活動紹介記事)防災マップにStroly活用ー京都市下京区有隣学区防災まちづくりマップの事例紹介,2019年11月

踏み出すことが複雑さを解く一歩に,京まち工房, Vol.87, 公益財団法人 京都市景観・まちづくりセンター,p.6,2019年6月

Revitalization Proposal of the Oldest Dormitory Managed by Residents(2018)

宮原真美子・前田昌弘・佐野友厚・源五郎丸未来「カオスと秩序の境界に住まう ー日本最古の学生自治寮 活用・再生提案」

人と自然、動物が集い、行き交う、吉田寮。その「いききとした生活」を継承しつつ、市民にも開かれた場所として吉田寮が新たな未来をつくるための提案を行う。「カオスと秩序の拮抗」を吉田寮の居住文化と捉え、様々な形の「シェア」の仕組みを挿入することでカオスと秩序の境界を整える。

Transitional Lighting Detective Forum 2017 in Kyoto

世界照明探偵団フォーラム 2017 in 京都

世界照明探偵団フォーラムを2002年の東京大会を皮切りに、ニューヨーク、北京、ストックホルム、シンガポール、マドリード、台北などほぼ毎年、全12 回のフォーラム、ワークショップを世界各都市にて開催してきた。世界照明探偵団の発足の地である東京から12 都市を巡回したところで、再び日本に戻り、京都市民や学生と共に、京都の町あかりを考えるフォーラムを開催。3 日間のフォーラムでは京都らしい明かりとは何かの議論を積み、京都の町あかりのプロポーザルを作成し、そのプロポーザルを試す仮設ライトアップ(ライトアップニンジャ)を実施した。→LINK 世界照明探偵団フォーラム報告ページ

Conserving Safety and Amenity along Narrow Alley(2016)

トンネル路地奥の再生長屋(2016/京都)

築80年を超す平屋の木造家屋。長い年月の間に繰り替えされた継ぎ接ぎ状の改修と老朽化がいたる所に見られ、水廻りが整備されていないこともあり、1 年以上空き家の状態が続いていた。家屋の屋根が路地に対してトンネル路地を形成しており、災害時には老朽化した屋根が路地奥の六軒長屋の住人の方の避難路である路地を塞いでしまう危険性が懸念されていた。改修後は一般的な借家としての活用を予定。設計は予算に合わせて大きな間取りの変更は行わず、家屋がもともと持っていた魅 力を引き出すような計画を行いました。借家を想定して水廻りにはシャワー室を新設し、現代の生活にも合った仕様とした。老朽化し雨漏りしていた屋根を撤去し、陽の入る明るい路地に。本体の屋根は重い瓦屋根から地震に耐え易い軽い板金の 屋根に葺き替えられた。いたるところに見られた老朽化や、柱や床の歪みは改善し、床がかさ上げされていた土間は元来の魅力を取り戻すために床を撤去し、元の姿に復元された。

Regeneration of Machiya (Traditional Wooden Town House) along the Narrow Alley

まわり路地沿いの再生連棟長屋(2016/京都)

表通りから「コ」の字型にのびる、ややめずらしい形状の路地(まわり路地)には、車の通過がなく、光と風がよく通る落ち着いた生活環境が生み出されている。しかし、この路地に沿って軒を連ねる計9件の町家の多くは長らく活用されず空き家となっていた。この町家のオーナーには、借家で収入を得るという考えがなく(商売として考えていない)、また、なるべくお金をかけたくないという考えがあったそうです。駐車場やマンションの用地として活用しないかという話を何度も持ちかけられたそうですが、親から受け継いだ建物に対する愛着もあり、なかなか決断できずにいた。 町家を直してみようと思ったきっかけは、町家に暮らしている人、町家関連の活動をしている人が身近にいたこと。人とのつながりや客観的な評価が励みになり一念発起し、5件の町家をまとめて賃貸住居として改修することにした。融資の借入や相続税対策など、経験してみないとわからないことが多くあったが、様々な人とのつながりの中で不安は次第になくなっていった。オーナーが近くに住んでいるメリットを活かし、入居者とゴミ出しのルールや路地の掃き掃除について話しあうなど、今では路地に住む魅力を再発見し、楽しみながら町家を運営している。

Revitalizing Old Line Houses in Sri Lanka(2014-)

旧紅茶農園の再生長屋とコミュニティ支援活動/スリランカ中央州キャンディ県

Sri Lanka is world-famous for Ceylon tea, the export amount of which was used to be the first of the world. However, the people who support the tea as labor are not well-known to the world. They are Tamil people, immigrants from South India, who are neither British people nor Sri Lankan people. The aim of this project is to revitalize a village, Bawlana village, where Tamil people have been living for 130 years, through support from architecture because they have been marginalized and poor after tea plantation here got closed about 30 years ago. We have regenerated a row house called “line house” in Bawlana. Although 1/3 of it used to be lost before the construction, it becomes a base of local tourism the attractive points of which are the history, the culture and the nature of Bawlana. Line houses in Bawlana consist of characteristic elements which are derived from 3 countries related to tea plantation. They are steel frames made in Britain 130 years ago, local granite and veranda space often seen in houses of Sri Lanka, and floor covered with cowpat closely connected with a ceremony of Hinduism from India. We planed the regeneration by two methods, namely, restoring parts of the original house and recomposing the characteristic elements so that the composition of it becomes seen more clearly. Line houses in the former tea plantation area are often regarded as “negative heritage” in Sri Lanka. However, if the history of Bawlana and Tamil’s life and culture are appraised by various viewpoints, it will be power of drawing the future of Bawlana. We believe that this regeneration will make a chance of it and this regenerated line house will be a place where a new history of Bawlana will be born.